ボイストレーナーが語り合った!#01もらって嬉しいお金

カラオケサークル大阪

高校生の時にレッスンさせてもらっていたボイストレーナーの安田結衣ちゃん。先月独立されたということでカラオケ店でインタビューさせてもらいました。ボイストレーナーとして大切にしていること、悩み、お金のこと、集客のこと、生徒さんとの関係など語り合ってきました。全6でお届けします。

 

#01 もらって嬉しいお金

#02 アメリカでの人体解剖研修

#03 自分のための歌、レッスンは異文化間交流、種まき

#04 生徒と講師は株式会社

#05 救えなかった生徒さん

#06 ビブラート問題

 

 

#01 もらって嬉しいお金

 

(渡辺)

結衣ちゃんのnoteの記事を読んで私は分かっとるんやけど、もう一度独立したいって思った気持ちを聞かせてもらっていいかな?

  

(結衣ちゃん)

少しずつなんかこう私のしたい方向と、(当時講師として勤務していた)教室のやりたい方向が違ってきていて。

 

(渡辺)

うんうん。

 

(結衣ちゃん)

そこを天秤にかけた結果、独立っていうことになったんです。


先輩ボイストレーナーさんに1から教えてもらいながら講師をやっていて、だんだん生徒さんが増えていって嬉しくなって、1つ1つのレッスンをもっとちゃんとやりたいなと思って、勉強(世界の様々なボイストレーニングのメソッドを学んだり、身体の構造を知るためにアメリカでの解剖)をしました。

  

そうする中で、教室としてはたくさんの生徒さんに来て欲しい、というのがあるんですけど、私は量より質を大事にしたレッスンをしたいって思うようになってきて。

 

(渡辺)

うんうん。どのくらいその教室で講師をしてたん?

 

(結衣ちゃん)

丸々2年はしてました。

  

(渡辺)

ざっくりとゆいちゃんの経歴を紹介させてもらうと、そこで講師する前は一般企業に就職してたんよね?

  

(結衣ちゃん)

そうです。大学卒業して一般企業に就職していて、そしたらボイストレーナーにならないかと急に(知り合いのボイストレーナーの方から)お誘いがあって、そこからすぐ決めました(笑)そして一般企業で勤めながら先生としての研修を受けていました。

 

(渡辺)

そうやんねー。よくすぐに決断できたよね!

 

(結衣ちゃん)

高校生や大学生の時から音楽関係で働きたいなっていうのは若干あったんですけど‥ 

 

(渡辺)

ボイトレ習ったりライブしたり音楽活動は、高校生の時からしてたんやもんね?

 

(結衣ちゃん)

はい。でもどういう風にしていいか分からなかったし、現実を考えて普通に就職したんです(笑)

でもお声がけをいただいたことで「あ、出来るかも!」って思ったんです。そして挑戦してみたいなって思ったのがきっかけです。

 

カラオケサークルオフ会大阪

 

(渡辺)

じゃあそっからそこの教室で講師して、月に何時間くらいレッスンしてたん?

 

(結衣ちゃん)

大体1ヶ月で80レッスンくらいだったんですよ。1日4レッスンくらいです。

 

(渡辺)

テキストみたいなんはあったん?

 

(結衣ちゃん)

それは無かったんです。無かった分、すぐ頭打ちになって。自分の実力では全然ダメだって、最初の1年間はずっと苦しかったです。

 

(渡辺)

そうなんや!じゃあ1年経って、そこからどう変わっていったん?

 

(結衣ちゃん)

やっと勉強する方向性が見えてきたというか。足りないものが分かりました。

 

(渡辺)

あーなるほど!ちなみに何が足りないって思ったん?

 

(結衣ちゃん)

例えばボイストレーニングの1つにリップロールがあります。出来る人には効果的だけど、出来ない人もいっぱいいて。ずーっと出来ない人なのか、他に原因があって出来ない人なのか‥ていう様々な症状に対応出来なくなってきて。

それに対応するには、(今までレッスンで教えてた)歌のコツだけじゃなくて、やっぱり根っこっていうか。体のことを知ったり、メソッドの大元となる理論をちゃんと知らないといけないなっていうのに、やっと気づいたのが2年目です。

 

(渡辺)

すごいよね!よく2年目で気付くな〜。

 

(結衣ちゃん)

そして何でも勉強して、吸収して、レッスンで使ってみて、問題があったら途方にくれて、また勉強して‥というのを繰り返す感じでした。

 

(渡辺)

それだけお一人お一人真剣に向き合ってたら、1日にたくさんのレッスンは出来んよねぇ。

 

(結衣ちゃん)

出来ないですね~。

  

(渡辺)

私の場合は5時間くらいでストップする、頭が(笑)

 

(結衣ちゃん)

そうですよね。教室ではレッスン時間の上限が8時間やったんですけど、8時間やったら質が落ちてしまって。そういうレッスンを続けていると、レッスン料をもらうのがだんだんしんどくなってきて。

 

(渡辺)

ほう!なんでお金をいただくのがしんどくなってきたん?

 

(結衣ちゃん)

レッスン数に対するキャパシティは人それぞれだと思うのですが、勉強を重ねる中で自分が提供したい内容を考えると、8レッスンの上限が体力的にしんどくなったことが一番大きい理由です。

今は1日5レッスンまでにしてるんですけど、今の方がなんか嬉しいですね。お金をもらって単純に嬉しい。

 

(渡辺)

自分が納得出来るレッスンでお金をいただけて嬉しいっていうのは、すごく分かる。

 

(結衣ちゃん)

お金は量じゃなくて質が大事なんかなって思って。量で勝負してしていたら、なんかギスギスしていました。

 

(渡辺)

生きていくためにお金はいるけど、そのために何が出来たのか、私たちやったらどういうレッスンが出来たか、という方が大事よね。

 

 

 

次回に続きます!お楽しみに♪

#01 もらって嬉しいお金

#02 アメリカでの人体解剖研修

#03 自分のための歌、レッスンは異文化間交流、種まき

#04 生徒と講師は株式会社

#05 救えなかった生徒さん

#06 ビブラート問題