ボイストレーナーが語り合った!#05 救えなかった生徒さん

カラオケレッスンサークル大阪梅田

高槻と草津でレッスンされてるボイストレーナーの安田結衣ちゃん。先月独立されたということでカラオケ店でインタビューさせてもらいました。ボイストレーナーとして大切にしていること、悩み、お金のこと、集客のこと、生徒さんとの関係など語り合ってきました。全6回でお届けします。

 

#01 もらって嬉しいお金

#02 アメリカでの人体解剖研修

#03 自分のための歌、レッスンは異文化間交流、種まき

#04 生徒と講師は株式会社

#05 救えなかった生徒さん

#06 ビブラート問題

 

#05 救えなかった生徒さん

カラオケオフ会サークル大阪梅田

(結衣ちゃん)

私のレッスンが生徒さんの求める内容じゃなかった時に、自分自身を変えるんじゃなく、自分の芯を持っといたほうがいいよって、旦那さんに言われた事があって。

 

 

(渡辺)

わー素敵やな。自分の出来ること、出来ないことを見るっていう。出来ないことを見る勇気が、前はなかったなぁ。

 

 

(結衣ちゃん)

はい。

 

 

(渡辺)

昔は、生徒さんの要望にいかに応えられるかが私の仕事やと思ってたから、来てくれた全ての方を絶対満足させたいと思っとったんやけど、それでは上手くいかなくなって、考え直したんよ。

 

 

(結衣ちゃん)

自分のところに来て欲しいんのではなくて、生徒さんがずっと音楽を楽しくやってもらえたらっていう方向性で見ると、もしかしたら私のとこでは出来ないかもっていう勇気も出てきます。

 

 

(渡辺)

はーすごいね!私はその勇気が出たのは最近かな~。

 

 

(結衣ちゃん)

それに最近、例えライバルだったとしても、業種の隔たりをなくして、お互いに協力する感じになって来てるかなって思います。いろんなやり方が出てきて、つがなりも出て、生徒さんの症状に合わせていろんな先生を紹介できる環境になってきたかなっていうのはあります。

 

 

(渡辺)

うんうん。やっぱり生徒さんの喜びは何かっていうのをちゃんと考えていけば、そこに自分の思いは関係ないなって思えるよね。

 

 

(結衣ちゃん)

少しずつ別物に考えられうようになってきました。自分がこうなって欲しいって思う欲望を一方的にぶつける場所ではないっていう。あくまで生徒さんの気持ちが最優先ですね。

 

 

(渡辺)

その若さですごいね!私はいろいろ失敗してぶつかって、ぺっちゃんこになって分かったことやけど!(笑)

 

 

(結衣ちゃん)

私もです!(笑)

 

 

(渡辺)

でもそこからよね、そこからやもんね~。お互いがんばろうね!(笑)

 

 

(結衣ちゃん)

はい!(笑)

 

 

(ここで10分前のコール!そして30分延長させてもらいました(笑)ちょっと休憩。)

カラオケオフ会サークル大阪梅田

 

(結衣ちゃん)

生徒さんの表情や意見から感じたことを、良くしていきたいっていう欲が強いかもしれないです。ちょっとした違和感とか、なんか違うなっていうことを、じっと深く考えるのが好きです。

 

 

(渡辺)

ほう!

 

 

(結衣ちゃん)

じっくり考える時間がないと、やっていけないんです。一つ一つ考えんでもいいやん!っていうところで毎回つまづくんです。

 

 

(渡辺)

優しいし、誠実やね。

 

 

(結衣ちゃん)

毎回油断しちゃだめというか。しっかりとちゃんとお互いに意見を一致させとかないとすぐ簡単にずれていくものやと思うんです。

 

 

(渡辺)

人と人って、どんな関係でもそうやんね。

 

 

(結衣ちゃん)

「生徒さんにしてあげられることは半分しかないってことを思っておいたほうがいい」っていうのを聞いて。私は100%やってあげたいタイプだったんです。

 

でも勉強したり、自主練習したり、自分のやりたいことを見つけたりっていうのは、生徒さん自身がやることなので、それを全部やってあげると、生徒さんが先生がいないと声が出せなくなってしまったりとか、やりたいことが見つからなくなってしまったりとか、けっこう弊害が起こると思うので、ある程度、割り切ってやるかもしれないですね。

 

 

(渡辺)

自立していて、生徒さんを尊重してるね。

私もその、、昔は何でもかんでも私が助けます、みたいやったんよ。でも生徒さんのためにはならないんだなって分かったことがあって。歌の上達には生徒さん自身が頑張らないといけんのよね。そこをちゃんと伝える勇気を持てたのはここ数年かな。

 

 

(結衣ちゃん)

通ってくれてる以上はアドバイスとかがあればお伝えは出来ますけど、例えば、内科と外科を間違って訪れても、その方は悪くないので。その時に、あなたは外科ですよって教えてあげず、自分の持ってる施術でこねくりまわしてしまうっていうのは良くないなって思ってしまいますね。

 

 

(渡辺)

あー分かりやすい例え!そうやね。

 

 

(結衣ちゃん)

声ってけっこう、いろんな体の使い方とか心の使い方とか関わりが深い領域かなと思うんですよね。

 

 

(渡辺)

分かる。私も人前で話すことが苦手で、小さい声で話す癖がついてたんよ。でも地声の筋肉を使って遠くまで通る張りのある声、堂々と話してるように聞こえる声が出せるようになったら、そういう心の使い方が出来るようになってきて、自分の枠が広がって、救われることはある。

 

 

(結衣ちゃん)

一致してくるんですよね。声と心が。

声が変わることによって心が変わることもありますし、心が変わることで声が変わることもありますし、互いにこういい影響があったりしますよね。すごいいろんな要素が絡み合って声になってるいるからこそ、全部をやってしまおうとするんではなくて、諦めてしまって、分けるっていうのは大事かもしれません。

 

 

(渡辺)

うんうん、そうやね。だからこそいろんな先生がいてほしいと思うね。

 

 

(結衣ちゃん)

自分のために知り合いを増やしてるっていうのもありますね。自分じゃどうしようもなくなった時に、頼れる人がいた方がいいかなと思う。何が生徒さんに合うかっていうのも分からないと思うので。

 

 

(渡辺)

うん。生徒さんに合う方法が予想通りの時もあれば、意外な方法の時もあるし。

 

 

(結衣ちゃん)

生徒さんは自分の隠れてる要望に気づかないこともあるので、そこに気付いてあげるためにも、先生側が勉強を続けるっていうのは大事やと思います。

 

 

(渡辺)

うんうん。要望を言葉に出来てない生徒さんもいるし、そこを汲み取ってあげるのも大切よね。

 

 

(結衣ちゃん)

そうですそうです。

 

 

 

いよいよ次回最終回に続きます!お楽しみに♪

 

#01 もらって嬉しいお金

#02 アメリカでの人体解剖研修

#03 自分のための歌、レッスンは異文化間交流、種まき

#04 生徒と講師は株式会社

#05 救えなかった生徒さん

#06 ビブラート問題