大好きな息の使いかた:宇多田ヒカル First Love

歌い手が、ブレスするときやフレーズの最後の部分で、息を吸ったり吐いたりするときに生まれる「ハッ」という音が、私は大好きなんです〜。

 

ブレスについては、足りなくなった息を満たすためなどいろいろな役割があると思いますが、私が好きなこれらの息の音の役割は、「伝えたい気持ちを強調する」というところです。

 

宇多田ヒカルさんの「First Love」もいろいろな「ハッ」が聞こえてきますが、今回はフレーズ最後の「ハッ」について。

 

3'09から転調します。キーが1つ上がることで、この曲の緊張感が高まって、最高潮の盛り上がりに向かいます。そこでですね、「おーぅ(ハッ)おーおー(ハッ)」というフレーズで、2回も「ハッ」が出てきます。

 

転調することで「大好きな人と別れて辛いんだ!まだ好きなんだー!(解釈雑)」というこの曲の高まりに高まった空気を、「おーぅ、おーおー」というメロと「ハッ」を使うことで、声でも見事に表現されているじゃないですか!

 

ここで「ハッ」がなかったら物足りないと思うんですよ。この「ハッ」があることで、転調して強くなった曲の空気よりもさらに強く、切ない気持ちを伝えることが出来ているんだと思います。

 

「ハッ」っていう息の音は、1曲通してほんの小さなエッスンスなんですが、それなのに、言葉も使わずに気持ちを伝えられるなんて、またまた声の持つ力に心が震えております!みなさんはどんな声が好きですか?

 

 

 

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